説明

ラフロイグ10年カスクストレングス バッチ16

ラフロイグ10年カスクストレングスは、毎年バッチごとに発売されるシリーズです。通常のラフロイグ10年は加水されてリリースされますが、カスクストレングスは同じ10年熟成でも厳選された樽の中から加水無しでリリースされます。このラフロイグ10年カスクストレングス バッチ16は、2022年12月に樽詰めされたもので、度数は58.5%となっています。

ノンチルフィルタードで無加水です。処理としては粒子を取り除くためのバリアフィルターでのろ過のみとなります。そのため、アイラ島の土地、海、空が生み出す、純粋なラフロイグの味わいを体験するのに最適なボトルとなります。ポートエレン製造の麦芽、ラフロイグのフロアモルティング麦芽、ピート層を浸透してきた仕込み水、海藻を含んだピート、ファーストフィルバーボン樽といったラフロイグの要素を一番ダイレクトに味わうなら、このカスクストレングスバッチシリーズの試飲は必須です。

バッチ16は荒々しさは抑えられ、香りのバランスが良く、ジェントルでどっしりとしたクラシックな味わいに仕上がっています。焦がしたオーク樽の芯、青く煙るピート、ナッツのような大麦、シリアル、バニラ、リンゴ、そして海塩が奔放に駆け巡ります。

サントリーによる日本での正規販売はないため、ラフロイグ10年カスクストレングスシリーズは輸入品の販売のみとなります。

ラフロイグ10年カスクストレングス バッチ16 テイスティングノート

香り：濃厚なピートスモーク、焦げたハーブ、海塩が力強く主張し、アイラ島の荒々しい自然を彷彿とさせます。一方、甘く煮詰めたリンゴやキャラメリゼされたペストリーといった甘いアロマも複雑に絡み合い、予想外の奥行きを感じさせます。シリアルやなめし革、バニラといったニュアンスが、この複雑な香りの層にさらに深みを加えています。

味わい：最初は甘くスパイシーなノートで、スモーク、バニラ、海塩のノートが、黒胡椒の風味を帯びたカリカリの豚肉のような風味と混ざり合っています。

余韻：長く温かみのある余韻で、穏やかなスパイス、焦がしたオーク、燻製サバ、海塩の香りがオイリーな口当たりに包まれています。

総評：ラフロイグ10年カスクストレングス バッチ16は、力強いピートスモークと予想外の甘みのバランスが絶妙な、非常に複雑で奥深いウイスキーです。アイラ島の荒々しい自然と、熟成樽で育まれた甘みが、見事に融合しています。力強いピートスモークが好きな方はもちろん、甘みのあるウイスキーも楽しみたい方にもおすすめです。カスクストレングスならではの力強さと、熟成による奥深さを存分に味わえる一本です。